糞船くそぶね)” の例文
折角ですが老母がいやがりますから——あすこは糞船くそぶねの一ぱい寄るところで——と。
旧聞日本橋:17 牢屋の原 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
天下の城のしゃちほこの代りに、満蒙露西亜ロシアの夕焼雲を横目ににらんで生れたんだ。下水どぶの親方の隅田川に並んでいるのは糞船くそぶねばっかりだろう。那珂なか川の白砂では博多織を漂白さらすんだぞ畜生……。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)