粋様すいさま)” の例文
旧字:粹樣
雑俳ざっぱい楊弓ようきゅう香道こうどうから碁将棋まで、何一つ暗からぬ才人で、五年前先代から身上しんしょうを譲られた時は、あの粋様すいさまでは丸屋の大身代も三年とはつまいと言われたのを、不思議に減らしもせず
ああ思いついたりと小行李こごうりとく/\小刀こがたな取出し小さき砥石といし鋒尖きっさき鋭くぎ上げ、やがくしむねに何やら一日掛りに彫りつけ、紙に包んでお辰きたらばどの様な顔するかと待ちかけしは、恋は知らずの粋様すいさま
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)