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籠行燈
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かごあんどん
ふりがな文庫
“
籠行燈
(
かごあんどん
)” の例文
新字:
籠行灯
家具や調度の物のあんばい、お家様の部屋らしいが、
籠行燈
(
かごあんどん
)
は墨のような色をしてお
久良
(
くら
)
も誰もいなかった。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
默つて入ると、中には
籠行燈
(
かごあんどん
)
が點いて、座蒲團が二つ、平次が來るのを待つて居たやうな心憎い用意です。
銭形平次捕物控:027 幻の民五郎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
籠行燈
(
かごあんどん
)
の中にともした電燈が所々に丸い影を
神代杉
(
じんだいすぎ
)
の天井にうつしている。うす暗い床の間には、寒梅と水仙とが古銅の瓶にしおらしく投げ入れてあった。軸は
太祇
(
たいぎ
)
の筆であろう。
老年
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
いつでも寝られるようにと、久助は蚊帳の一端を
吊
(
つ
)
りっぱなしにしておいて、
蒲団
(
ふとん
)
なども出しておきました。
籠行燈
(
かごあんどん
)
の光がぼんやりとしているところで、竜之助は盃をあげながら
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
籠行燈
(
かごあんどん
)
の下に、小鍋の湯気をたて、酒の
燗
(
かん
)
もそこでしながら、ふたりは、その晩も、しめやかだった。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
夜更け、人静まった時分、お銀様は
籠行燈
(
かごあんどん
)
の下で関ヶ原軍記を
繙
(
ひもと
)
き出しました。
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
いつみても、
臙脂
(
えんじ
)
いろの毒の花に、
甘粘
(
あまねば
)
い蜜をたたえているようなお
延
(
えん
)
は、湯上がりの
濃粧
(
のうしょう
)
を
籠行燈
(
かごあんどん
)
に浮き立たせて、
肱
(
ひじ
)
かけ窓から、前の小六を流しめに見ていた。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と云いながら、御方はいきなりフッと
籠行燈
(
かごあんどん
)
を吹き消した。不意に落ちた闇の
帳
(
とばり
)
……新九郎がはッとして跳びのく音に添って、御方の影も豹のように追いかかった。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
籠
常用漢字
中学
部首:⽵
22画
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
燈
部首:⽕
16画
“籠行”で始まる語句
籠行灯