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簇々
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むらむら
ふりがな文庫
“
簇々
(
むらむら
)” の例文
常緑木の中でも、松や杉は青々とした葉の下に黄ばんだ
古葉
(
ふるは
)
を
簇々
(
むらむら
)
と
垂
(
た
)
れて、自ら新にす可く
一吹
(
いっすい
)
の風を待って居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
不断忍んでゐる多くの不快が、一時に雲のやうに
簇々
(
むらむら
)
と頭をもたげ出して、その一つが、彼女のそれに対する憎悪をそゝるやうに、明瞭に思ひ出させるのであつた。
乞食の名誉
(新字旧仮名)
/
伊藤野枝
(著)
多病の為めに言うがままにして余り検束を加えなかったことや、いろいろなことが
簇々
(
むらむら
)
と胸に浮んだ。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
すぐ上の処に、
凌霄
(
のうぜん
)
の燃えるような花が
簇々
(
むらむら
)
と咲いている。蝉が盛んに鳴く。その外には何の音もしない。Pan の神はまだ目を
醒
(
さ
)
まさない時刻である。僕はいろいろな想像をした。
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
自然の
最奥
(
さいおう
)
に秘める暗黒なる力に対する
厭世
(
えんせい
)
の情は今彼の胸を
簇々
(
むらむら
)
として襲った。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
簇
漢検1級
部首:⽵
17画
々
3画
“簇”で始まる語句
簇
簇生
簇出
簇立
簇葉
簇擁
簇然
簇集
簇雲
簇団