節廻ふしまわし)” の例文
という一番高い節廻ふしまわしをば枯れた自分の咽喉のどをよく承知して、たくみに裏声を使って逃げてしまった。
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ある論者は今なほチョボの文句のはなはだ拙劣にしてしかもまた無用の説明に過ぎざることを説けどもこはいたずらにその辞句のみを見て三絃のあいとその節廻ふしまわしを度外に置きたるがためのみ。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)