箇条かじょう)” の例文
旧字:箇條
で、今の挙動を箇条かじょうにして、なおお品を問いつめてゆくと、偶然、かれの口から、そのお吉が、目明し万吉の女房であるということが洩れた。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのばんねに行くまえ、わたしたちはあしたこの有名な先生にたずねようと思っている質問しつもん箇条かじょう相談そうだんした。
明治六年五月に頒布せられた「改定律例」にも、やはり謀反、大逆の罪に関する箇条かじょうは載せられなかった。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
毎日平野に一定の運動をなさしめるという箇条かじょうが特に出してあるのは牛乳の質に大関係を及ぼす事で
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
「僕たちが世界中になくてもいいってどう云うんだい。箇条かじょうを立てて云ってごらん。そら。」
風野又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
従って緒論に現われた先生は、出来得る限りの範囲において、われらが最近五十年間の豹変ひょうへんに対する説明を、箇条かじょうがきの如くに与えておられる。その内にはちょっとわれらの思い設けぬ解釈さえある。
という箇条かじょうが一度でも示された例があるか
「ただ恐れ入るじゃあ、勘弁できねえ。おれのいう三箇条かじょうを呑むなら、命だけは助けてやらあ。どうだ?」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)