笑止おか)” の例文
自分の事を言うのは笑止おかしいが、私は児供の時から余りアンビションというものがなかった。この点からいうとよほど馬鹿だった。
で、貴方あなたはよい時代じだいようとすましてもいられるでしょうが、いや、わたくしうことはいやしいかもれません、笑止おかしければおわらください。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ゲンパラ山巓さんてんの告別 私はそういう旧話を思い出して笑止おかしく感じたです。こりゃごく近頃の話でまだ二十年はたたない。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
まあ面白笑止おかしく歌を謡い踊を跳りあるいは酒を飲み、常に得難い美食をするのが既に無上の楽しみなんで、その上に一層の楽しみを添えるのはこの辺の景色
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
とかく世間を茶にして浮世うきよぶん五厘と脂下やにさがるテンと面白笑止おかしき道楽三昧ざんまいに堕したからである。
緑雨は笑止おかしがって私に話したが、とうとう『おぼえ帳』の一節となった。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)