笑出わらいだ)” の例文
と色の黒い小男が笑出わらいだすと、角面かくづらの薄化粧した座長、でつぷりした男が
光籃 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
秋山紳士がいいきらぬうちに、樫田刑事は大声に笑出わらいだした。
謎の頸飾事件 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
イワン、デミトリチはかくって笑出わらいだしながらすわる。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
あの稲塚がむくむくと動き出しはしないか、一つ一つ大きな笠をかぶった狸になって、やがては誘い合い、うなずきかわし、寄合って手を繋ぎ、振向いて見返るのもあって、けたけたと笑出わらいだしたらどうだろう。
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)