端銭はしたぜに)” の例文
旧字:端錢
小「嘘をつけえ、三百石の田地持が六百ばかりの端銭はしたぜにで江戸へこう筈はねえ、さアぐず/\するとたゝッ斬るぞ、仁助縛っちまえ」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そのかわり私が志で、ここへわざと端銭はしたぜにをこう勘定して置きます、これでどうぞ腰の痛くねえ汽車の中等へ乗って、と割って出しましただけに心持が嬉しゅうございましょう。
政談十二社 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
其の頃の落首らくしゅに「本所ほんじょうに過ぎたるものが二つあり津軽大名炭屋鹽原」と歌にまでうたわれまして、十万石のお大名様と一緒にたとえられます位になる其の起源おこりは、わずかの端銭はしたぜにから取立てまして
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)