童歌わらべうた)” の例文
それは、巷に歌われる童歌わらべうたにも、力のない百姓の顔いろにも、何かみ飽いた顔している市人の眼にも、明らかに、現れつつある事だったが、そんな大勢などには、当然、驚くわけもない。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
桃林はかすみ、柳圃りゅうほは小さい湖をめぐり、白鵞はくがかも、雁、おしどりなどの百鳥がわが世のさまに水面を占めている。畑の童歌わらべうたがどこかに遠く、羊や馬、牛の群れまでがまるで画中の物だった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そんな意味もわからん謎めいた童歌わらべうたが、近来しきりに流行はやっていると申す
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「もらおう。ところで、あの門前でうたっている童歌わらべうたは」
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その頃、岡崎、浜松あたりの童歌わらべうたにも
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)