窮理きゅうり)” の例文
この際や読書訳文の法、ようやく開け、諸家翻訳の書、陸続、世に出ずるといえども、おおむね和蘭の医籍に止まりて、かたわらその窮理きゅうり、天文、地理、化学等の数科に及ぶのみ。
慶応義塾の記 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
その頃物理のことを窮理きゅうり学といっていた。
三ヶ月終りて、地理書または窮理きゅうり書一冊を読む。この間、六ヶ月を費す。
慶応義塾新議 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
従前じゅうぜん徳川時代の洋学は医術を始めとして、化学、窮理きゅうり、砲術等、多くは物理器械学の辺を専らにしたるものを、慶應義塾は一歩を進めて世界の地理、歴史、法律、政治、人事の組織より経済、脩身
窮理きゅうり書のほかついぞそんな原書を見たことはないから、随分珍書だとず私は感心しなければならぬ、とうのはその時は丁度ちょうどペルリ渡来の当分で、日本国中、海防軍備の話が中々やかましいその最中に
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)