“窓縁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まどべり57.1%
まどぶち42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自信たっぷりで、窓縁まどべりに頬杖ついて、往来のほうを見ていた。猫と女は、だまって居れば名を呼ぶし、近寄って行けば逃げ去る、とか。
美少女 (新字新仮名) / 太宰治(著)
雨と晴れとの中にありて雲と共に東へ/\と行くなれば、ふるかと思えば晴れ晴るゝかと思えばまた大粒の雨玻璃窓はりまどを斜に打つ変幻極まりなき面白さに思わず窓縁まどべりをたたいて妙と呼ぶ。
東上記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
窓縁まどぶちを力に両手でおさえつけている家の中の者と、爪尖つまさき立ちをして締木しめぎにかけられている下の者とは、地の利において大変な相違がある。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
逭るゝには飛びおるゝより外に道なし。されどそれも恐ろし。とつおいつする折しも、この挾き間の戸ざしに手を掛くる如き音したれば、覺えず窓縁まどぶちをすべりおちて、石垣づたひに地にちぬ。