空騒からさわ)” の例文
旧字:空騷
鴎座かもめざの時には、ただもうわくわくして、空騒からさわぎをしたものだが、こんどは、もう冗談ではない。沈鬱ちんうつな気さえするのである。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
我輩わがはいなぞは天下国家をどうするとかこうするとか、無闇むやみに粗大な迂闊うかつな問題にばかり空騒からさわぎをして自分の腹の中を治める事が出来なかったのです。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
捕えぬうちは、ただ空騒からさわぎに過ぎぬものだ。かたがた鎌倉表への報告とて、目鼻がつかん。放免どもからも、鬼と恐れられている其方ではないか。一と働きしてみせい
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そういうふうだったから、クリストフにたいする戦いは、彼と同業者たる作曲家連中の間に強い同感を得た。彼らは彼に罪もない右のような「空騒からさわぎ」を憤慨していた。
はたきやすりこ木を振り回して空騒からさわぎをやっているような気がするかもしれない。
時事雑感 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)