“秘図”の読み方と例文
読み方割合
ひず100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
毒口どくぐちたたいて、秘図ひずをふところにしまいかえした八風斎、やおら、伊那丸のまえをさがろうとすると、面目めんもくなげにうつむいていた忍剣にんけん小文治こぶんじが、左右から立って
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
初対面しょたいめんのあいさつや、陣中の見舞みまいなどをのべおわってのち、八風斎はっぷうさいは、れいの秘図ひずをとりだし、主人勝家かついえからのおくり物として、うやうやしく、伊那丸いなまる膝下しっかにささげた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
納戸襖なんどぶすまをソロリとあけた黒装束くろしょうぞく、押入れからとびだして、呂宋兵衛からわたされた攻軍こうぐん秘図ひずをふところにおさめ、別なほうから築山つきやまづたいで、北庄城ほくしょうじょう石垣いしがきをすべり落ちていった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)