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禁遏
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きんあつ
ふりがな文庫
“
禁遏
(
きんあつ
)” の例文
私の愛の表示もその肝心な幼若の時期において不自然な束縛と
禁遏
(
きんあつ
)
をうけたがために奇怪にも特に父母のまえに萎縮し退化してしまった。
母の死
(新字新仮名)
/
中勘助
(著)
自由の利く者は誰しも享楽主義になりたがるこの不穏な世に大自由の出来る身を以て、淫欲までを
禁遏
(
きんあつ
)
したのは恐ろしい信仰心の
凝固
(
こりかたま
)
りであった。
魔法修行者
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
徳川時代には幕府の勢力はなはだ旺盛で、諸侯の間にかかる関係の生ずるのを
禁遏
(
きんあつ
)
しておったけれど、それでもこの種のことが絶無であったとはいえない。
東山時代における一縉紳の生活
(新字新仮名)
/
原勝郎
(著)
かくのごとく軍隊組織の社会においては経済上において必ず自然分配の法則を
禁遏
(
きんあつ
)
して人為分配法を施用せざるべからざるものなり。人為分配法は不平等主義のよって行なわるべき境遇なり。
将来の日本:04 将来の日本
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
関を打破つて通りこそせざれ、間道〻〻を通つて、
苟
(
いやしく
)
も何の
介
(
すけ
)
といふ者が、官司の
禁遏
(
きんあつ
)
を省みず武力で争はうといふのである。良正は喜んで迎へた。貞盛も参会した。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
禁
常用漢字
小5
部首:⽰
13画
遏
漢検1級
部首:⾡
13画
“禁”で始まる語句
禁
禁厭
禁呪
禁物
禁裡
禁錮
禁制
禁闕
禁忌
禁裏