神符しんぷ)” の例文
「その婦人はまことの人ではありません。このままにして置くと、あなたは助からない。二枚の神符しんぷをあげるから、夜になったら戸外に貼りつけて置きなさい」
それからその死骸を丸裸体はだかにして肢体を整え、香華こうげさん神符しんぷを焼き、屍鬼しきはらい去った呉青秀は、やがて紙をべ、丹青たんせいを按配しつつ、畢生ひっせいの心血を注いで極彩色の写生を始めた
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
先を争って天幕テントりまわすと、手に手におこういたり、神符しんぷを焼いたりして崑崙山神の冥護めいごを祈ると同時に、盛大なお茶祭を催して、滅亡ほろびた崑崙王国の万霊を慰めるのだそうですが
狂人は笑う (新字新仮名) / 夢野久作(著)