碧梧桐へきごどう)” の例文
その後に冬木立の逆様さかさまに映った水面の絵を出したらそれは入選したが「あれはあまりり過ぎてると碧梧桐へきごどうが云ったよ」
明治三十二年頃 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「蕪村句集講義」によれば虚子きよし碧梧桐へきごどう両氏、近頃は又木村架空きむらかくう氏も「負けまじき」を未来の意味としてゐる。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
先ずそれには碧梧桐へきごどうの新傾向論がついに俳句を無季、非定型のものにしようとしたのに初まる。
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
後年俳人の碧梧桐へきごどうがここを旅して、『出羽では最上もがみ上山かみのやまの夜寒かな』
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
次手ついでを以て前掲の諸家のほかにも、碧梧桐へきごどう鬼城きじやう蛇笏だこつ天郎てんらう白峯はくほう等の諸家の句にも恩を受けたることをしるしおかん。白峯と言ふは「ホトトギス」にやはり二三句づつ載りし人なり。
わが俳諧修業 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
赤い椿白い椿と落ちにけり 碧梧桐へきごどう
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)