“碧梧”の読み方と例文
読み方割合
あおぎり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
裏は案外ひろい空地になっていて、井戸のそばには夏の日よけに植えたらしく、葉のない一本の碧梧あおぎりが大きい枝をひろげていた。
半七捕物帳:13 弁天娘 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
お庭も隣りの植木屋さんのにつづいて、さざん花や碧梧あおぎりはぎなど、ちょっと風情ふぜいがありますのよ。あすこでしたら、きっと落ち着いてお書きになれますわ。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
碧梧あおぎりこずえが枝ばかりになり、芙蓉ふようはぎ雞頭けいとうや、秋草あきぐさの茂りはすっかり枯れしおれてしまったので、庭中はパッとあかるく日が一ぱいに当って居て、かつて、小蛇蟲けらを焼殺やきころした埋井戸うもれいどのあたりまで
(新字新仮名) / 永井荷風(著)