あき)” の例文
日本の外務省が英国の内政上の問題にまで乗り出すようなそんな手数トラブルをしないことは火を見るよりもあきらかなことなのです。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
だから先君以来の老臣らがいるうちはよいが、ひとりきふたり死に、その柱がなくなる頃になると、織田の衰亡は、火をみるよりもあきらかであろう。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あきらかに現在も木美子の腕の運動神経は白金プラチナ線が代用しとる証拠があるんじゃ、というのは畔柳博士が忙しさのあまり白金プラチナ線を逆につけてしまったのじゃ
白金神経の少女 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
遅くも、三日のうちには、御運の開き、武田勢の末路、火を見るよりもあきらかなれ。いま一息の頑張りですぞッ!
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
南氷洋の氷にとざされてしまわなければならぬのは、火を見るよりもあきらかなことであった。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
あきらかに声波が違います——違わなければ、判別出来ないわけですからね——と同じで『よし』と思い『いな』と思うと、その思うことによって生じた脳波は違って来るんです。
脳波操縦士 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
しかし長篠が甲軍の攻勢的足場にめられたのちは、徳川家の防禦も、すでに堤の一部を切られたも同様で、到底、長く甲州の進出をふせぎきれないことはあきらかです。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あきらかに三倍も長い線です、僕たちは一般にその大きさというものを考える時、同様のものの一群を考えて、それの平均と比較している習慣がついています、僕の高さは五尺二寸
宇宙爆撃 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
世間はもちろん兄君陛下も妹インゲボルグも、予にそういう弟のあることさえ知らぬ。いわんや予が、もしビョルゲ夫人に不審の色を見せたならば、予の潔白は直ちにあきらかになったであろう。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)