相府しょうふ)” の例文
「お帰りの車の内に入れてお連れください。——そういえば、夜も更けましたから、相府しょうふのご門前までお送りしましょう」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その頃また孔明も久しぶりに成都へもどり、劉禅りゅうぜんを拝して、相府しょうふに退き、しばし病を養っていた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
呂布は、とばりを排して、窓外へ眼をやった。そして彼女のいる相府しょうふの空をぼんやり眺めていた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一門の第宅ていたく十六ヵ所をはじめ、六波羅の相府しょうふ、西八条の一郭、そのほか繁昌と権勢をきわめた幾多の栄花の殻に、平家は自ら火を放って、その夜、西国へ立ち退いたのであった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
玄徳は、恩を謝して、日の暮れがた相府しょうふを辞し、駅館へひきあげた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼の発した書簡は、日ならずして、許都の相府しょうふに着いた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
相府しょうふへお出ましになりました」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)