盛綱もりつな)” の例文
馬で海を渡した例は源頼信よりのぶ佐々木盛綱もりつな明智光春(これは湖水)など日本で高名だが支那にもあるかしらん。
城主の佐々木四郎高綱は、兄の盛綱もりつなよりも武者としては勇武があった、髪もまだ白くはない、骨ぶしもまだ強弓つよゆみを引くに耐える、それだけに満ちあふるる覇気はきもあった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この人の芝居でいちばん自分の感心したのは船上の盛綱もりつなの物語の場である。
試験管 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
盛綱もりつなほどの智恵者じゃないわ」
心のアンテナ (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
その源氏が、隆々と興って、治承、寿永の世にわたって、平家を剿滅そうめつして行ったころには、源平両軍がほこまじえるところに、佐々木三郎盛綱もりつなの名が功名帳に輝かないところはなかった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あの時わしは、兄三郎盛綱もりつなとともに、まだ二十歳はたちにも足らぬ生若なまわかい頼朝を助けにせ参じた。あの旗挙げの第一戦に、頼朝はさんざんにやぶれ、石橋山から土肥といの杉山へと落ちのびた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
盛綱もりつな様へ、お告げしておこう。盛綱様はどこにおいでかしら」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)