皇叔こうしゅく)” の例文
世譜せいふに依れば、正しく、朕の皇叔こうしゅくにあたることになる。——知らなかった。実に今日まで、夢にも知らなかった。朕に、玄徳のごとき皇叔があろうとは」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
皇叔こうしゅく。今日はこのあいだと違って、無風晴穏せいおん、かみなりも鳴るまいから、ゆるゆる、興を共にしたまえ」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これはかつて、劉皇叔こうしゅくから拝領した恩衣おんいです。どんなにボロになっても、朝夕、これを着、これを脱ぐたび、皇叔と親しく会うようで、うれしい気もちを覚えます。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
実は、皇叔こうしゅくの夫人甘氏には、逝去みまかられて、今ではお独りとのご事情をうけたまわり、ちと差出がましいが、媒人なかだちの労をとらしていただきたいと思うてこれへ来たわけです。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いまや東西両川りょうせんの民は、ことごとく君の徳になつき、ひそかにわが皇叔こうしゅくが、名実ともに王位に即かれて、内は民を定め、外には騒乱の賊をしずめ給わんことを、心からねがっておる」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「えっ。皇叔こうしゅく呉妹君ごまいくんとの結婚のはなしがあったのですって?」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「やあ、皇叔こうしゅくにておわすか」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)