白痴者たわけもの)” の例文
常思わんからたまに主人を思う事があると、わしは忠義だなどと自慢を致す、不忠者の心と引較べて左様に申す、白痴者たわけものめ、早々帰れ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「生命冥加みょうがな奴め、明日とも云わず今宵の内に立退きおれ、さもないと眼につき次第斬捨てるぞ、ここな白痴者たわけものっ」
嫁取り二代記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
それでお前はその狐めを——いやいや狐などと勿体もったいない、殿のお側室そばめ鳰鳥におどり殿を、あやめようなどと考えて、殿のご酒宴の真っ只中へ駈け入ろうとひしめいておったのじゃな? 白痴者たわけもの迂濶うかつ者め
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
誠にわしを真実の親のように大切だいじにしてくれますから、んな白痴者たわけものは要りません、最うおくの一人で沢山でござる、孫も追々成人しますから
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「えい、この烏滸おこ白痴者たわけものめ! そなた盗心を蔵しおるな!」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
白痴者たわけものめ」
十二神貝十郎手柄話 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)