白坂しらさか)” の例文
して、白坂しらさかの下まで来ると、変なのが、土橋の下にかがんでおる。怪しいと見たから、おれひとり、老公のお馬が坂をのぼりきるまで、土橋を
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また坂田の大俣おほまたの王が女、黒比賣に娶ひて、生みませる御子、神前かむさきの郎女、次に茨田うまらたの郎女、次に白坂しらさか活目いくめ子の郎女、次に小野をのの郎女、またの名は長目ながめ比賣四柱
白坂しらさかだ、白坂しらさかだ。」
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この西山せいざんから白坂しらさかへかけては梅の樹が多い。いちめん梅の名所だった。老公は梅がすきなので隠棲の地をここに選んだのであった。——その梅の林を出て梅のなかへ老公のすがたは小さくなってゆく。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)