病臥やみふ)” の例文
前のも哥沢節の稽古に出でて初夜しょやすぐる頃四ツ谷まる横町よこちょうかどにて別れたり。さればわが病臥やみふすとは夢にも知らず、八重はふすま引明ひきあけて始めて打驚うちおどろきたるさまなり。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
如何いかなる悪縁か重二郎殿を思いめましたを、重二郎殿が親の許さぬ淫奔いたずらは出来ぬとおっしゃったから、一にのみ引籠ひきこもり、只くよ/\と思いこがれてついに重き病気になり、病臥やみふして居ります