疝癪せんしやく)” の例文
丁寧ていねい過ぎるほど丁寧な挨拶、天氣のこと、世並のこと、疝癪せんしやくで歩くのに骨が折れ、思はず手間取つた話などひとわたりあつて、さて
玄竹げんちく本殿ほんでんのぼつて、開帳中かいちやうちう滿仲公みつなかこう馬上姿ばじやうすがた武裝ぶさうした木像もくざうはいし、これから別當所べつたうしよつて、英堂和尚えいだうをしやう老體らうたい診察しんさつした。病氣びやうき矢張やは疝癪せんしやくおもつたのであつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「井筒屋重兵衞は疝癪せんしやく溜飮りういん持だ。氣の毒だが金に不自由はなくなつても大福餅には縁がありませんよ。——淺ましいことに重兵衞は骨董こつとうり始めた」
召上がらなかつたと思ひます。何時も夜中にのどがかわいた時呑むんだと言つて、枕元に用意させて置きました。御町内の敬庵先生の處方の、疝癪せんしやくの藥でございます