當推量あてずゐりやう)” の例文
新字:当推量
大殿樣が娘の美しいのに御心を惹かされて、親の不承知なのもかまはずに、召し上げたなどと申す噂は、大方かやうな容子を見たものゝ當推量あてずゐりやうから出たのでございませう。
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
一體いつたい童謠どうえう收録しうろくするのに、なまりをたゞしたり、當推量あてずゐりやう註釋ちうしやくだい禁物きんもつなり。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
人の事をしるすに、當推量あてずゐりやうや嘘をぜて、よい加減に捏上こねあげるのは、予の好かぬことである。だから以下にしるすことは、予自身の目賭した事か、さもなければ予が氏より直接に聞いたことである。
淡島寒月氏 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
るものかね、けれどもうだらうとおもふのさ。當推量あてずゐりやうだがね。」
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)