畳廊下たたみろうか)” の例文
といって、あとを追ってきた愚楽老人が、そこの九尺の畳廊下たたみろうかに、平伏した。手に、小さな鋏を持っている。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
それから、半時はんときばかりのちである。了哲は、また畳廊下たたみろうかで、河内山に出っくわした。
煙管 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
畳廊下たたみろうかに影がさして、艶麗えんれいに、しか軟々なよなよと、姿は黒髪とともにしなつて見える。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)