異臭におい)” の例文
「CAPTAIN」と真鍮札しんちゅうふだを打ったドアを開くと強烈な酸類、アルカリ類、オゾン、アルコオルの異臭においがムラムラと顔をつ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
折角油の異臭においに慣れたところに、肥料こやしのにおいなんか押し付けられちゃ、たまらない……なぞと我儘を突張つっぱった。無理にも亭主に運転手稼業を止めさせまいとした。
衝突心理 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
しかも非人同様の姿ながら恐れ気もないその態度と、プンプンする熟柿臭い異臭においが、いかにも不快な感じを与えたらしい。松倉十内は一層威儀を正しながら睨み付けた。
屋根一面に南瓜かぼちゃつるを這わしたりして肥料こやし異臭においを着物までみ込まして喜んでいた。
衝突心理 (新字新仮名) / 夢野久作(著)