“画然”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かくぜん75.0%
くっきり25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鍵盤上の獅子王と言われたバックハウスの技巧のえと、情緒的なコルトーの温かさとは、画然かくぜんとして面白い対照をなしている。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
がかれは爛々らんらんたるほのおの鏡に射られて目がくらんだ、五色の虹霓こうげいがかっと脳を刺したかと思うとその光の中に画然かくぜんとひとりの男の顔があらわれた。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
仄かに薄れゆく光線に包まれて、あらゆるものが灰色に、不確実に見えたが、夕陽の最後の照りかえしで、卓子テーブルと、鏡面と、壁にかけた油絵だけが、明るい斑点でも置いたように画然くっきりと光っていた。
誰? (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)