“虹霓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にじ57.1%
こうげい42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女の方でも嫌悪と怨恨えんこんのごちゃまぜになった眼で夫を睨み返した。細君にも自分の計画や思惑や、虹霓にじのような夢想があるのだった。
富籤 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
何しろこんな時は気を落ちつけて寝るのが肝心かんじんだと堅く眼を閉じて見る。すると虹霓にじにして振りくように、眼の前が五色の斑点でちらちらする。
琴のそら音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
がかれは爛々らんらんたるほのおの鏡に射られて目がくらんだ、五色の虹霓こうげいがかっと脳を刺したかと思うとその光の中に画然かくぜんとひとりの男の顔があらわれた。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
やがて正面上段の白雲黒雲のとばりが開かれますと、水晶の玉座の上に朝の雲、夕の雲、五色七彩のそで眼もまばゆく、虹霓こうげいの後光鮮かにホリシス神が出現しまして
鼻の表現 (新字新仮名) / 夢野久作(著)