田樂でんがく)” の例文
新字:田楽
「冗談だらう、親分。二本差が怖かつた日にや田樂でんがくが喰へねえ。かう見えても江戸の御用聞だ、矢でも鐵砲でも——」
あやしきなりかみりなして、胡粉ごふんぬりくり彩色さいしきのある田樂でんがくみるやう、うらにはりたるくしのさまもをかし、一けんならず二けんならず、朝日あさひして夕日ゆふひ仕舞しま手當てあてこと/″\しく
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
居酒とともに安價やすくうりけるゆゑ日々大勢の人夫此豐島屋へ居酒をのみ田樂でんがく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「いえ、隱居は雲丹が大嫌ひで、これは田樂でんがくの味噌がいけなかつたと申します」
胡粉ぬりくり彩色のある田樂でんがくみるやう、裏にはりたる串のさまもをかし、一軒ならず二軒ならず、朝日に干して夕日に仕舞ふ手當こと/″\しく、一家内これにかゝりて夫れは何ぞと問ふに
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)