田居たゐ)” の例文
大和の内も、都に遠い広瀬旧城あたりには、人居などは、ほんの忘れ残りのやうに、山蔭などにあるだけで、あとは曠野と、本村ほんむらを遠く離れた田居たゐばかりである。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
巨椋おほくら入江いりえとよむなり射部人いめびと伏見ふしみ田居たゐかりわたるらし 〔巻九・一六九九〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
麓の田居たゐを 過ぎにけるらし
民族の感歎 (新字新仮名) / 折口信夫(著)