甘々うまうま)” の例文
あの時は甘々うまうまとお糸にやられたよ、——長い間十手捕縄を預かって、今度のような見当違いをしたのは始めてだ、岡っ引は自惚うぬぼれちゃいけないな
甘々うまうま部屋から誘惑おびきだし、鳳凰の間まで連れて来るや活をもって息吹き返させ、さらにオースチン師の催眠術をもって睡眠ねむりに入れられた白虎太郎は今や昏々こんこんと眠っている。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
始めのうちはわざと負けて見せる博徒の手段に甘々うまうまと乗せられて、勢い込んだのが失敗のもとで、深入りするほど損をしたが、損をするほど深入りしないではいられなかった。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)