瑠璃杯るりはい)” の例文
あした美姫びきの肩の柳絮りゅうじょを払い、ゆうべに佳酒かしゅ瑠璃杯るりはいに盛って管絃に酔う耳や眼をもっては、忠臣の諫言は余りにもただ苦い気がした。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
酒泉を汲みあう客たちの瑠璃杯るりはいに、薫々くんくん夜虹やこうは堂中の歓語笑声をつらぬいて、座上はようやく杯盤狼藉はいばんろうぜきとなり、楽人楽器を擁してあらわれ、騒客そうかく杯を挙げて歌舞し
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それそこの瑠璃杯るりはいでいい。——これも先ごろの御狩猟みかりで天子から拝領の物だ。——現徽宗きそう皇帝陛下は、絵ばかり描いておられて、とんと軍事には御心をかたむけられぬ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「銀のお杯はお飽きでしょう。おっかさん、瑠璃杯るりはいか、金盃をもって来て」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
曹操は手ずから秘蔵の瑠璃杯るりはいをとって、簡単に一杯すすめ
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)