玉野たまの)” の例文
そして、旅宿りょしゅくに二人附添つきそつた、玉野たまの玉江たまえと云ふ女弟子も連れないで、一人でそっと、……日盛ひざかりうした身には苦にならず、町中まちなかを見つゝそぞろに来た。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
一人がう、空気草履くうきぞうりの、なまめかしい褄捌つまさばきで駆けて来る、目鼻は玉江たまえ。……う一人は玉野たまのであつた。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)