“状差”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうさし66.7%
じょうさ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は状差じょうさしへあなたの手紙を差したなり、依然として腕組をして考え込んでいました。うちに相応の財産があるものが、何を苦しんで、卒業するかしないのに、地位地位といって藻掻もがまわるのか。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
再び机の前に取って返したお延は、その上に乗せてある状差じょうさしの中から、津田あてで来た手紙を抜き取って、一々調べ出した。彼女はそんな所に、何にも怪しいものが落ちているはずがないとは思った。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いっそ何気なさそうな顔をして部屋のすみ状差じょうさしに、その持てあました葉書を押し込んで、フンといった気持で畳の上にごろりと寝ころんでもみましたが、一向に形が附かず
風の便り (新字新仮名) / 太宰治(著)