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煽情
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せんじょう
ふりがな文庫
“
煽情
(
せんじょう
)” の例文
しかし、蕃人の心が始めからこの賦役に穏やかでないことを知っている二三の不逞な本島人たちは、たちまちそれを
煽情
(
せんじょう
)
の具に供した。
霧の蕃社
(新字新仮名)
/
中村地平
(著)
まったく見知らぬ男が夜のあいだに死体になって邸内に倒れているなんて、実に申し分のない
煽情
(
せんじょう
)
的な光景ですからね
暗黒星
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
この小冊子的
煽情
(
せんじょう
)
に身をあたえて、せいろんへ、せいろんへ、せいろんへ、
山高帽
(
ポラア・ハット
)
をへるめっとに替えた
英吉利
(
イギリス
)
人が、肩からすぐ顔の生えているじゃあまんが
ヤトラカン・サミ博士の椅子
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
が、はたして翌朝になると、あらゆる新聞はこの事件の報道で、でかでか一面を飾り立てて、日本空前の神秘的殺人事件と、すこぶる
煽情
(
せんじょう
)
的な筆法で書き立てるのだった。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
唇が接吻のあとみたいに濡れていて、いやに
煽情
(
せんじょう
)
的だ。女郎屋へあがりそこねた俺は今ごろになって、かっと燃えてきて、波子に
挑
(
いど
)
みかかって行きたくなった。すると波子が
いやな感じ
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
▼ もっと見る
「
黄昏
(
たそがれ
)
は狂人たちを
煽情
(
せんじょう
)
する」とボオドレエルの散文詩にある老人のように、失意のうちに年老いてじりじりと夕暮を迎えねばならぬとしたら、——彼はそれがもう
他人事
(
ひとごと
)
ではないように思えた。
冬日記
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
長らく秘密の殿堂に
参籠
(
さんろう
)
して男性
魅縛
(
みばく
)
の術を体得したのち、とつじょ風雲急なるヨーロッパに現われて、その
蠱惑的
(
こわくてき
)
美貌と、不可思議な個性力と、
煽情
(
せんじょう
)
的な体姿とを武器に
戦雲を駆る女怪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
“煽情”の意味
《名詞》
煽情(せんじょう 「扇情」に「同音の漢字による書きかえ」がなされる)
情欲などを煽ること。
(出典:Wiktionary)
煽
漢検準1級
部首:⽕
14画
情
常用漢字
小5
部首:⼼
11画
“煽情”で始まる語句
煽情的