“煮立(にえた)” の例文
牛乳の煮立(にえた)つのに心づき男は小鍋を卸(おろ)してコップにうつすと、女は丁度化粧を終り紫地(むらさきじ)に飛模様(とびもよう)の一枚小袖(いちまいこそで)に着換えて縫(ぬい)のある名古屋帯(なごやおび)をしめ
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
鬚(ひげ)だらけの脱獄囚みたいな友吉おやじと、鶴髪童顔、長髯の神仙じみた老ドクトルが、グラグラ煮立(にえた)った味噌汁と虎鰒(とらふぐ)の鉢を真中に、片肌脱ぎか何かの差向いで
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
丸い銅の茶釜が、炉棚(ホップ)の上でちんちん煮立(にえた)ってるの。寝台もすっかり変えなければ。それから、小雀達は窓に来て入ってもようござんすかというように、慣らしてしまうの。