だん)” の例文
十二じょうほどの広さで、六尺四方の大きな炉が切ってあり、だんをとるのも、食事をし茶を飲むのも、すべてそこですることにきめられていた。
ちくしょう谷 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
それから燃え落ちようとする家の火に手をかざして、ぐるりと並んでだんをとり、崩れ落ちる火のかたまりに飛びのいたり、煙に顔をそむけたり、話をしたりしている。
白痴 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
たたみを焼いてだんをとったり、みごとな双幅そうふくや、金蒔絵きんまきえ脇息きょうそくをたたッこわしたり、破いたり、それを燃料に野天風呂をわかすやら、ありとあらゆる乱暴狼藉らんぼうろうぜきをはたらき
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
とりあえずもうだんを取らなければならない。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)