“壁煖炉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
シュミネ60.0%
カミン40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
長椅子の横に、粗石あらいしを積み上げた大きな壁煖炉シュミネがあり、飾棚マントルピースの上には、日暦カレンダーや、目覚し時計や、琥珀貝こはくがいでつくった帆前船ほまえせんなどがのっている。
壁煖炉シュミネの薪は勢いよく燃え炉辺のひとの顔を赤く染めあげた。窓のそとには濃い霧が流れ、庭の桃葉珊瑚ておひばの黒い枝が水に洗われるように見えたり隠れたりした。J伯爵がいった。
ハムレット (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
テエブルには粗ビロオドの掛布がかかって、いろいろ見事な品々がおいてあった。壁煖炉カミンもあって、まだ少し火が入っている。
部屋は鉄の置煖炉で暖めてあるが、真赤な紙片を貼った、模造の石炭の入っている典雅な壁煖炉カミンの前には、気持よく雑談のできる座席がいくつもあったのである。
トリスタン (新字新仮名) / パウル・トーマス・マン(著)