煎豆屋いりまめや)” の例文
清正公樣せいしやうこうさままへ煎豆屋いりまめやかど唐物屋たうぶつやところ水天宮樣すゐてんぐうさま裏通うらどほり、とそツち此方こつちで、一寸々々ちよい/\えなくつたらしいんですが、……
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
一時いっときに寒くなって——たださえ沸上にえあが湧立わきたってる大阪が、あのまた境内に、おでん屋、てんぷら屋、煎豆屋いりまめや、とかっかっぐらぐらと、煮立て、蒸立て、焼立てて
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
翼ののろい、大きな蝙蝠こうもりのように地摺じずりに飛んで所を定めぬ、煎豆屋いりまめやの荷に、糸のような火花が走って
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
清正公樣せいしやうこうさままへだよ……煎豆屋いりまめやかど唐物屋たうぶつやところ……水天宮樣すゐてんぐうさま横通よこどほり………)
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
なごりに煎豆屋いりまめやが、かッと笑う、と遠くですさまじく犬がえた。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)