焼棄やきすて)” の例文
旧字:燒棄
相伝ふ、昔はその民家の悪気を追ふとて、を二口合せて、獅子の頭に擬似して戸々を巡り、その祭りおわるときは、燎火にて焼棄やきすてたるなりと。
獅子舞雑考 (新字新仮名) / 中山太郎(著)
あぜどなりの廃畑すたればたをよく見ると、畳五枚ばかりの真中まんなかに、焼棄やきすての灰が、いっぱい湿って、よどんで、竹の燃えさしが半ば朽ちて、ばらばらに倒れたり、うもれたりしています。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)