火定かじょう)” の例文
道節が火定かじょうに入った円塚山まるづかやまというは名称の類似から本郷の丸山だろうともいうし、大学の構内の御殿の辺だろうという臆説もある。
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
しかし沙門しゃもんの人だけに、武士の列には並ばず、本堂の御厨子みずしの前に、しとみの格子戸やたきぎを積んで、仏者らしい火定かじょうのかたちをとって死んだ。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なおこの頃に火定かじょう(自ら火を放って焼死すること)または禅定ぜんじょう(生きながら土中に埋り死ぬこと)なども行われているが、これは習俗ではなくして限られた人達の信仰ゆえ
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)