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火土
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ほど
ふりがな文庫
“
火土
(
ほど
)” の例文
真雄は、
鞴
(
ふいご
)
の前へ馳け寄って、どっかと、
筵
(
むしろ
)
の上に坐ると、
金火箸
(
かなひばし
)
を
把
(
と
)
って、真っ赤な溶鉄となった玉鋼を、
火土
(
ほど
)
の中から引き出した。
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
太子町の上流に掛かった
簗
(
やな
)
小屋に幾日か過ごして我が釣った鮎を
葛
(
くず
)
の葉の
火土
(
ほど
)
焼きにして食べた味は、永久に忘れまい。
水の遍路
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
涙はこぼれて、
鋼
(
はがね
)
を
冷
(
さ
)
まし、冷めた鋼は又、
火土
(
ほど
)
の中へ投げ込まれて、彼の苦しい胸の
喘
(
あえ
)
ぎを吐くように、鞴の
呼吸
(
いき
)
にかけられた。
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ただ貴公が、姿を変えて甲府の鍛冶の家に
火土
(
ほど
)
捏
(
こ
)
ねをしていた姿は思い出される。けれど、そういう例は、敵味方、まま有りがちな事といえる
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その間に、邸内の物置小屋を、少しばかり改築して、
鞴
(
ふいご
)
をすえ、
火土
(
ほど
)
を築き、鍛冶道具も窪田清音が備えてくれた。
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
鍛冶屋
(
かじや
)
出なので、子供の頃、ふいごの
火土
(
ほど
)
に転んで、
片鬢
(
かたびん
)
そッくり焼けただらしてしまったとかいう顔を、肥満した体躯に
載
(
の
)
ッけて、よくガミガミ下職をどなっている五十ぢかい男なのだ。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
火
常用漢字
小1
部首:⽕
4画
土
常用漢字
小1
部首:⼟
3画
“火土”で始まる語句
火土捏