“濃藍色”の読み方と例文
読み方割合
のうらんしょく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その後そうの茶人らが粉茶を用いるに至って、彼らは濃藍色のうらんしょくおよび黒褐色こくかっしょくの重い茶碗を好んだ。明人みんじん淹茶だしちゃを用い、軽い白磁を喜んだ。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心岡倉覚三(著)
稲穂の実り豊かに垂れている田の彼方かなた濃藍色のうらんしょくそびえる山山の線も、異国の風景を眼にして来た梶には殊のほか奥ゆかしく
厨房日記 (新字新仮名) / 横光利一(著)
道の右側は、甘蔗畑かんしょばたけが緑の緩やかな起伏を見せてずっと北迄続き、その果には、燃上る濃藍色のうらんしょくの太平洋が雲母末うんもまつのような小皺こじわを畳みながら、円く大きく膨れ上っていた。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)