“甘蔗畑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんしょばたけ66.7%
かんしよばたけ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
道の右側は、甘蔗畑かんしょばたけが緑の緩やかな起伏を見せてずっと北迄続き、その果には、燃上る濃藍色のうらんしょくの太平洋が雲母末うんもまつのような小皺こじわを畳みながら、円く大きく膨れ上っていた。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
岩淵いわぶちの辺甘蔗畑かんしょばたけ多くあり。折から畑に入るゝ肥料なるべし異様のかおり鼻を突きて静岡にて求めし弁当開ける人の胸悪くせしも可笑しかりける。沼津を過ぐれども雨雲ふさがりて富士も見えず。
東上記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
こゝからビエンホアの町へ這入る間、甘蔗畑かんしよばたけや、果樹園や、椰子やし檳榔びんらうひ茂る、いくつかの小さい部落を抜けて、ドンナイ河にかゝつた、長い鉄橋を二つも渡つた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)