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澎湃
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はうはい
ふりがな文庫
“
澎湃
(
はうはい
)” の例文
其勇ましい
唸
(
うめ
)
きの声が、真上の空を
劈
(
つん
)
ざいて、落ちて
四周
(
あたり
)
の山を動し、反ツて数知れぬ人の
頭
(
こうべ
)
を
低
(
た
)
れさせて、響の
濤
(
なみ
)
の
澎湃
(
はうはい
)
と、東に溢れ西に漲り、
甍
(
いらか
)
を圧し
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
今日も
猶
(
なほ
)
氏の「雑感」を読み返すと、常に昔の
澎湃
(
はうはい
)
とした興奮が、一種のなつかしさと共に還つて来る。
あの頃の自分の事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
而
(
しか
)
してわが立てる脚下の大溪潭は、まさに是れ數十の
瀬
(
らい
)
、數十の
潭
(
たん
)
を合せたるものと稱すべく、沈々として流れ來りたる碧き水の、忽ち河中の一大奇巖に逢ひて、
鞺々
(
だう/\
)
澎湃
(
はうはい
)
の趣を盡したる
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
しかし光の
靄
(
もや
)
に似た流は、少しもその速力を
緩
(
ゆる
)
めない。反つて目まぐるしい飛躍の中に、あらゆるものを溺らせながら、
澎湃
(
はうはい
)
として彼を襲つて来る。彼は
遂
(
つひ
)
に全くその
虜
(
とりこ
)
になつた。
戯作三昧
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
澎湃
(
はうはい
)
とした潮流となつた。
小説新論
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
“澎湃”の意味
《名詞》
澎湃(ほうはい)
水が漲り、波打つさま。
何かが勢いが盛んで、起こり広がるさま。
(出典:Wiktionary)
澎
漢検1級
部首:⽔
15画
湃
漢検1級
部首:⽔
12画
“澎湃”で始まる語句
澎湃奔放