にじ)” の例文
仮繃帯かりほうたいの下から生々しい血汐ちしおにじみ出して私はいうべからざる苦痛を覚えたが、駅長の出してくれたかけいの水をグッと飲み干すとやや元気づいて来た。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
心柄とはいいながら、夜風に吹きさらされて、私は眼頭に涙をにじませて帰った。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)