“漂然”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひょうぜん85.7%
へうぜん14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
妹のものに違いないのですが、さっき漂然ひょうぜんと帰宅した本物の妹も、あれと同じ衣類を着、同じハンドバッグや、コンパクトなどを持っているのです。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そういうふうに彼は二年も三年も漂然ひょうぜんといなくなって、現れるとムッツリとした風貌ふうぼうを示し、やがてまた人々に送られて、至極満足そうなニコニコ顔で出かけた。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
食事を済まして、富岡は漂然へうぜんと、四キロほど離れた、マンキンへ行く気になつた。安南王の陵墓附近の、林野巡視の駐在所まで、一人で出掛けて行つた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)